家電の電力消費量

住宅,省エネ

家庭によって事情は異なるので一概には言えませんが、冷蔵庫・テレビ・ウォシュレット(暖房便座)・電気ポットなどで家電製品すべてを合わせた電力消費量の6~7割を占めています。デジタルテレビが普及し始めたころその省エネ性能も盛んに宣伝されていましが、これは同画面の旧型テレビと比べたときの話です。実際は、買い替え時に画面サイズもアップする人が多かったようで、そうなるとテレビ1台当たりの電力消費量はあまり変わりません。冷蔵庫・暖房便座・電気ポットのように長時間使い続ける家電は電力消費量が大きく、アイロンやドライヤーのように短時間しか使わない家電の電力消費はたいしたことありません。

毎シーズンごとに省エネ性能がUPした新商品のでる家電業界ですが、ほとんどの場合、実際の性能UPは微々たるものです。冷蔵庫だと1995年(インバーター)、2001年(高断熱+ノンフロン)が代表的ですが、数年に1度あるかないかの頻度で省エネ性能が格段にUPした製品も登場し、エネルギー効率が20~40%程度改善することもありえます。結局、省エネ性能については一年前とさほど変わらない年のほうが多いので、最新モデルか安価な旧モデルかで迷ったときに省エネ性能の良さから最新型を選ぶメリットはあまりありません。

IHヒーターが普及し始めた頃も熱効率の高さ(省エネ)をメリットとして盛んにコマーシャルしていましたが、実際に普及を後押ししたのは安全性の高さや掃除のしやすさではなかったでしょうか。建築設計上はIHヒーターであれば火気使用室にならない(内装制限が免除される)こともメリットとして大きかったと思います。熱効率については平底の鉄なべの場合、IHが90%程度、ガスが40%程度という説明でした。確かに間違ってはいないのですが、IHヒーターのためになべやフライパン全てを買換えるわけもなく、ほどなくオールメタル対応が主流になったはずです。オールメタルの場合、IHが60%程度、最新式のガスコンロが50%程度の熱効率となりますから省エネ効果についてはさほど差がありません。

ついでの話ですが、当時はやっていた電気=クリーンエネルギーという安易な図式も気になって(障って?)いました。原発事故の後はあまり聞かなくなりましたが、それでも自然エネルギー=クリーンエネルギーという図式に代わっただけかもしれません。イメージ戦略といえばそれまでですが、IHヒーターも含め電気エネルギーがクリーンなのは使っている家庭の中だけの話です。原子力であれ自然エネルギーであれ万人が納得するクリーンなエネルギーはありません。IHヒーターやオール電化住宅を求めることは結構だとおもいますが、その行為が無条件で地球環境に優しいことだと思って欲しくはありません。自分や家族にとって優しい選択でしょうし、それで十分だとは思いますが。

Posted by nos