雪舟庭園3 医光寺庭園
滝蔵山医光寺(島根県益田市)は先月紹介した常栄寺と同じく臨済宗東福寺派の寺院です。前身は天台宗の崇観寺でその塔頭だったのが現在の医光寺のようです。庭園は雪舟が益田に滞在していた文明10年頃(1479年前後)に作庭したものと伝えられていて、国の史跡及び名勝に指定されています。崇観寺は益田氏の庇護を受けていたようですし、県の指定有形文化財になっている総門は七尾城(益田城)の大手門を移築したようですから武家との関りが深い寺院です。
先月と先々月に紹介した雪舟庭園は須弥山形式で雰囲気のよく似た庭でしたが、医光寺庭園は趣きが異なり蓬莱形式の庭です。
裏山を利用した庭は鶴池と呼ばれ中央の亀島とセットにして語られがちですが、西側の出島部分が鶴に当たります。享保14年(1729年)に堂宇が焼失し記録が失われたようですが、造形手法から見て雪舟の手による庭である可能性はとても高いそうです。また堂宇の再建によって庭が多少小さくなったそうです。確かに座敷から真下を見下ろすような位置にある庭で、鑑賞者との距離がこれほど近い庭は珍しいと思います。
この庭の面白いところは建物東側の書院から眺めると立石・枯滝石組・亀島の中心石・池中の岩島が一直線に並ぶもうひとつのビュースポットがあることです。私が訪れたのは秋でしたが「糸すだれの桜」と呼ばれる枝垂れ桜の咲くころが最も美しいのかもしれません。
写真は亀石、鶴出島にある羽石、総門、書院からの眺めです






