玄丹流庭園・出雲流庭園 2

出雲,研究

“玄丹流庭園”とは沢玄丹によって作庭された(とされる)庭を指しますが、“出雲流庭園”は出雲地方独特の庭園様式をもつ庭という意味合いで使われます。

康国寺庭園(拝観可能)、千家家庭園(出雲大社宮司家・拝観不可)、勝部家庭園(茂松軒・現存せず)、木佐家庭園(平田本陣記念館に移設)などが玄丹流庭園と言われ、このほか峯寺庭園も玄丹によるとの伝承があるようです。

代表的な出雲流庭園とされるのは原鹿豪農屋敷と出雲文化伝承館の庭で、つくられたのは明治30年頃、菅田庵からおよそ100年後のことです。両家は親戚関係にありどちらも江角家庭園となりますから、原鹿の豪農屋敷の庭、伝承館の庭と呼ばれることが多いようです。

出雲の東側に拡がる斐川平野は築地松で有名ですが、その築地松に囲まれている庭はどれも驚くほどよく似ており、江角家庭園に通じる特徴を数多く備えています。一般農家が立派な庭を持ち、それが完全に様式化しているエリアは全国的にも貴重だと思いますが、これも出雲流庭園の特徴といえるでしょう。

出雲流庭園をひとことで説明すると“露地の雰囲気を持った枯山水庭園”となります。露地的な要素は蹲踞や袖垣によく現れていますが、飛石や敷石を高く据えてそれを庭の主景にしている点がことさら特徴的です。特に踏分石、駕籠石、短冊石、沓脱石、手水鉢などは巨大化しているといってもよいでしょう。庭木に変わったものは使われていませんが主木の松は雲竜仕立てとなります。細部まで調べていくと出雲流ならではの特徴はまだまだ見つけられそうです。

写真は康国寺庭園です。

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