近代的日本庭園の創始者たち

明治から昭和期にかけて日本庭園には新たな動きが生まれ、その影響は現在にも及んでいます。代表的な作庭家を4名紹介したいと思います。
七代目 小川治兵衛(おがわ じへえ) 1860~1933
近代日本庭園の先駆者とも言われるのが七代目小川治兵衛(通称・植治)。従来の象徴主義(仏教などに由来する立石の意味付けなど)から脱却して、自然主義的な日本庭園を生み出しています。西洋庭園と日本庭園との繋がりも工夫し、石を高くたてない、芝生の利用なども特徴のひとつです。
代表作は、無鄰菴(山形有朋邸)や平安神宮神苑など
飯田十基 1890~1977
建築家・吉田五十八が設計した建物の庭を多く手掛けています。武蔵野の雑木林をイメージした雑木の庭の創始者であり、住宅・オフィスビルなど現代建築における庭のプロトタイプを創出したといってもよいでしょう。
代表作は、吉田五十八邸庭園、等々力渓谷内の日本庭園など
重森三玲 1896~1975
昭和を代表する作庭家・庭園研究家で、在野の重鎮。一般には吉永小百合さんが出演したパナソニックのTVCMで有名になったきらいもありますが、力強い石組みと現代的な苔の扱いが特徴的で、永遠のモダン、モダン枯山水などと称されて熱狂的なファンもいます。
代表作は、東福寺方丈庭園、重森三玲庭園美術館(旧自邸)など
中根金作 1917~1995
昭和の小堀遠州と称えられた作庭家で活動も多岐にわたり、日本を代表する名園の保存修復も多く手掛けています。中世の庭園を手本とする作庭は高く評価され、海外にも作品が残されています。
代表作は、足立美術館庭園、ボストン美術館内日本庭園など
庭園の保存修復では、西芳寺、鹿苑寺、栗林公園など